表面粗さ測定

概要

プラスチックや金属等の表面状態を確認するための表面粗さを測定します。材料の触感などの確認にもご利用ください。
表面粗さを正確に測定するためには適切な条件で実施する必要があります。

対象規格:JIS B0601, JIS B0633, ISO4287, ISO4288

構成

使用装置 (株)ミツトヨ製表面粗さ測定機
最大測定長さ 100mm
触針先端半径 2μm

測定原理

試料表面を触針でなぞり、凹凸を測定します。測定したデータをデジタルフィルタに通し、粗さ曲線を抽出します。
粗さ曲線から算術平均粗さ(Ra)や最大高さ粗さ(Rz)などのパラメータを計算します。代表的なパラメータはRaとRzですが、その他のパラメータにも対応致します。

算術平均粗さと最大高さ粗さ

算術平均粗さとは測定された粗さ曲線の山の高さと谷の深さを平均した値となります。(谷の深さはマイナスの値になるので絶対値で計算に用います。) 表面粗さで最も一般的に用いられ、物質表面の見え方や触感を数値化するのに最適です。

最大高さ粗さとは粗さ曲線内の一番高い山と一番深い谷の差となります。表面の大きな傷の確認などに用いられます。

カットオフ値

測定した曲線からうねり成分を除去し、粗さ曲線を抽出するための基準波長となります。
対象の表面粗さにより適切なカットオフ値での測定が必要となります。

Ra[μm] Rz[μm] カットオフ値[mm]
0.0006<Ra<0.02 0.025<Rz<0.1 0.08
0.02<Ra<0.1 0.1<Rz<0.5 0.25
0.1<Ra<2 0.5<Rz<10 0.8
2<Ra<10 10<Rz<50 2.5
10<Ra<80 50<Rz<200 8

基準長さと評価長さ

基準長さとはRaやRzなどのパラメータを算出するのに用いられる距離になります。基準長さはカットオフ値を基に決定されるため同一の値となります。

評価長さは測定に用いられる距離となり、基本的には基準長さの5倍の数値が用いられます。

表面粗さは基準長さから算出されたパラメータ5個の平均データとなります。